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昭和女子大学 ボランティアチューター活動レポート
2012.01.13
アークアカデミー就職支援室では、2011年11月より昭和女子大学の留学生へのボランティアチューターをスタートしました。現在は4名のアーク在校生にご協力いただき、毎回楽しく行っています。その活動内容の一部をご紹介いたします。
丸山 恵子さん片山 聡子さん
島田 むつみさん
澤村 美菜さん
丸山 恵子さん
11月末から昭和女子大学で日本語学習サポーターをしています。週一回のボランティアです。私が担当しているのは韓国から来ている交換留学生のAさん。
日本語能力試験N2レベルに合格し、10月に来日したばかりです。
韓国で3年間日本語を勉強していたAさんは日本語がとても上手です。会話に全く問題はありません。特に聞き取りは、聴解テストで満点を取ったというだけあって自信を持っています。でも、漢字が苦手でした。
Aさんの日本滞在は1年間です。国際学科に在籍して授業を受けていますが、日本語を学ぶ授業のコマ数が少ないため、大学の日本語サポーター制度を利用して苦手な漢字の学習と語彙力を伸ばしたいと思っていることが分かりました。
これで、私がサポートできることが決まりました。次はどういう形でサポートしていくかです。その方法として、私が提案したのは音読です。ひとつの本(実際はコピーをAさんに渡して)を交替で読んで、その中で、新しい漢字を覚え、語彙力や日本語の表現が増えていけばいいと思いました。Aさんは音読の習慣がなかったそうですが、面白そう、やってみたいと言ってくれました。
さて、問題は本選びです。Aさんに興味を持ってもらえる本でなくてはいけません。
私はAさんが日本のアニメやドラマが大好きで、韓国では毎日見ていたことを聞いていましたので、ドラマ化された本の中から一冊選ぶことにしました。
そして、そのことをARCの担当者に相談したところ、それならと勧めてくださったのが「謎解きはディナーのあとで」という本です。ちょうど、テレビでも放映されていましたし、話題にもなっていて、まさにぴったりの本でした。Aさんはこの本を、読んでいくうちにどんどん面白くなる、と気にいっています。
では実際、どんな流れで活動が行われているのかをお話しします。
私たちは、毎週水曜日の13時10分に大学の国際交流室で待ち合せます。それから、大学側から指定された活動場所である学生ホールへ移動。席を見つけて、少し雑談した後、本読みに入ります。学生ホールは、もちろん他の学生もたくさんいて決して静かではありませんが、そんな環境のおかげでふたりとも緊張しないですんでいるように思います。私たちの音読が周りの迷惑になっている様子も今のところありません。
Aさんは、縦書きの文章に慣れていないらしく、1,2回目は読み方がゆっくりでした。
しかし、3回目には大変なめらかな読みになり、スピードも上がってきています。ドラマを見ていただけあって、登場人物のせりふの言い方が上手です。
読む長さは、だんだん長くなり、今は自然に話し手や場面の変わるところで交替するようになっています。
Aさんの音読を聞きながら、文を変なところで切っていないか、漢字の読み方は間違っていないかなどをチェックしています。時々、場面を理解しているかどうか確認するために、内容に沿った質問をすることもあります。
読み方の間違いや、分からなかった漢字はその場ですぐに教えていますが、Aさんは教わるとすぐにルビを振ります。私が読んでいる時も、同じスピードで活字を追い、分からなかった漢字にルビを振っています。そして、「この漢字は他に何と読みますか。」「このことばはどんな意味ですか。」と質問してきます。すぐに答えられる内容の時はいいのですが、あまり自信がない時は電子辞書で確認して、答えるようにしています。
このように読み進めて、1時間後、切りのいいところで終わりにしたら続きは来週のお楽しみです。校門を出るまでに交わす短い世間話も楽しい時間になっています。
ところで、みなさんは「蓼食う虫もナントカってどんな意味ですかー」って聞かれてすぐに答えられますか。実はこれ、今週Aさんから聞かれて、来週までの宿題にしてもらった質問です。
私にとって日本語学習サポーターは、学習者の真剣に取り組む姿に責任を感じると同時に自分の未熟さを再認識するボランティアでもありました。Aさんが日本を離れる日まで、できることなら細く長く続けていきたいと思っています。
片山 聡子さん
昭和女子大の留学生がどのように日本語を習得し大学の勉強をしていているのか・・又、娘と同年代の留学生の物事に対する考えにも興味があり今回のボランティアチューターに応募しました。
オリエンテーションで配布された留学生の一覧表の中にあったサポーターに対するニーズは、なかには専門的な内容のものなど要望が高く躊躇してしまいましたが、これだったらと自分にチューターが務まりそうな留学生を決めさせて頂きました。
私が担当している中国人留学生のニーズは「日本語を話す時、自信がなくて緊張します。助詞の間違えなどが多くて日本語表現を直していただきたいです。」というものでした。このニーズに応えるためどのような準備をしたら良いかアークの先生に相談し、アドバイスをいただきました。おかげさまで不安なく初日を迎えることができたと思います。
この中国人留学生は要望欄に書かれていた印象とは違って明るく積極的に自己紹介をしてくれました。彼女は日本語日本文学科の4年生で在日5年、既にN1取得しているとのことでした。来年の4月から飲食サービス業に就職の内定が決まっており現在インターンシップ中です。その他に卒業論文の準備もあるそうです。多忙であるにもかかわらず他にアルバイトもしたりと、真面目でとても意欲的なことに驚かされました。
こんな忙しい日々を過ごしているので12月の2回の授業の他は振り替えができずにその分としてインターンシップの日報の添削や仕事場での自己紹介と待遇表現の指導をメールで行いました。また卒業論文の添削も下書きが終わり次第、メールでのやりとりで添削をする予定です。
卒業論文のテーマは「て形」について中国人が間違いやすい誤用例をとりだし分析してまとめる内容だそうです。まだ下書きの原稿を手にしていませんが、興味深いテーマなので大変楽しみにしています。1月は週に一度定期的にチューターが行える予定なので添削の説明などもしっかり準備して臨みたいと思っています。
アークでは初級と中級指導のための講義を中心に受けてきましたが、言語一般T・V、そしてコースデザインや教室活動で習得したことが今回とても参考になり活かすことができたと思っています。また何か不安なことがあるときにはいつでもアークの担当の方に親切にご指導いただけることも大変心強く思いました。
このような機会を頂けましたこと大変有り難く感謝しております。今後もアーク生がこのような経験ができる場を広めていただけることを希望いたします。
島田 むつみさん
「日本語教師になる前に、ボランティアで実践をつんでおこう!」そんな軽い気持ちで挑戦したのが、昭和女子大学のボランティアチューターでした。
ところが、実際に昭和女子大学の西川先生から内容をご説明いただき、どの学習者のチューターになるか決める段になって、はじめて事の重大さに気がつきました。いただいたプロフィールをもとに、どの留学生のチューターになるか、お互いのスケジュールや希望をすり合わせて決めるのですが、皆さんの「日本語学習」に対する要求の高いこと!
ボランティア教師というと、たどたどしい日本語を話す学生さんたちに日本語を教えるというイメージを持っていたのですが、昭和女子大学の留学生は、日本語はすでに上級レベルの方がほとんど。さらに専門分野の勉強を極めたいという方が多くて、(私に教えることがあるのかしら・・・)と、少々不安になりました。
結局、私と一番スケジュールの合う韓国人学生のチューターをすることになりました。プロフィールから受けた彼女の印象は、大学院進学希望のエリート学生。私でいいのかしら?とドキドキしながらお会いしたのですが、実際の彼女はとても可愛らしい方で、すぐに打ち解けることができました。
今は彼女の希望である大学院進学に向けて、志望動機をはっきりさせたり、研究計画書を書くために必要な文献を探したり、過去問題を一緒に考えたりすることで、合格に向けての道筋を作ろうとしています。私は彼女の専門分野(言語学)に関しては教えることはできないのですが、文のまとめ方をアドバイスしたり、書き言葉の「てにをは」をチェックするなど、基本的だけれど、日本人だからこそ身に付いている「日本語のリズム」を意識して教えるようにしています。
彼女とのチューターの時間は、私にとってとても刺激的な、いい勉強の時間になっています。彼女を通して、私自身が成長させていただいているようで、これではどちらがチューターなのかわからないくらいですが、本当に素晴らしい体験をさせていただいております。
<日本語学習者のニーズが多様化している>授業では習っていても、実際にいろいろな学習者の方に触れると、そのことを実感することができます。国際社会の中、学習者の方が求める日本語教育のレベルも、どんどん上がってくるかもしれません。でも自分自身も研鑽を重ね、臆することなく色々な方と接することで、素晴らしい発見があると思います。
このような素晴らしい機会を与えてくださった昭和女子大学、またアークアカデミーの皆様に感謝しております。
もし皆さんが昭和女子大学のボランティアに興味をもたれたら、ぜひ一度門をたたいてみてはいかがでしょうか?難しいことは教えられなくても、学生さんと二人三脚で努力する、そんなチューター(さらには日本語教師)を目指して、皆さん一緒に頑張りましょう!
澤村 美菜さん
9月に来日した韓国人の交換留学生とパートナーになり勉強しています。
彼女は韓国の大学で日本文学を勉強しているので、日本語は日常生活に全くといっていいほど支障のない中上級のレベルです。
週一回のチューターでは、大学の授業や日常耳にするわからない言葉や言い回しの質問を受けたり、読解や発音の練習をしたりしています。また彼女は一月からANAのインターンシップを控えているため、主に敬語やビジネスマナー等を復習しています。
実際に学生と接すると、意外な質問が出たり、理解していたつもりでも実は整理ができていなかったところなどが発見できたりと、私にとっても毎回がとても勉強になります。年が近いということもあり、かわいい妹ができたようで毎週一緒に勉強するのがいつも楽しみです。
私も留学の経験があるので、日本語はもちろん、留学という機会が彼女にとって有意義なものになるよう、お手伝いしていきたいと思います。
